電話
ネット予約
初めての方へ
インスタグラム

片頭痛の治療史

この10年間で大きく変わった片頭痛治療

片頭痛という病気の名前をご存知の方は多いのですが、その治療がこの10年間、特に2021年以降に登場した薬剤によって大きく変化したことはまだ医師の間でも十分に浸透したとは言えない状況です。

当院では積極的に医師向けの講演会などを行うなどして啓発に努めておりますが、未だに片頭痛と診断されず、予防治療にすらたどり着けないことも多くあることが報告されています[1]。

この結果適切な診断や治療を受けられず、「頭痛難民」のような状態で当院を受診される患者様が非常に多いです。

この記事では片頭痛を中心として頭痛診療を取り巻く状況と、人類が片頭痛とどのように闘ってきたのかを解説し、ご自身の病気を理解する助けになることを意図しています。

当院の患者様は診察室内での説明と被るところも多いと思いますが、現在自分が受けている治療はどの部分に当たるのかを理解するというのも片頭痛との戦いでは非常に重要になりますので、お付き合い頂ければ幸いです。

「あってあたり前の頭痛」はない

頭痛の患者様は診察室内で頭痛に対して様々な理由を「原因」として話される方が多いです。

「月経だったから」、「眠れなかったから」、「仕事が忙しかったから」、「天気が悪かったから」、「ストレスがあったから」等々、その理由は実に多岐にわたります。

では、この理由はいずれも頭痛が起きる「原因」として正当なのでしょうか。

実は違います。

これを話すと驚かれることが多いのですが、健康な人はそうした刺激では頭痛になりません。

「その程度の刺激で頭痛が起きてしまうこと」自体が病気である可能性が高いという考え方が最近の頭痛診療では大切になってきています。

もちろん「月経が重すぎる」、「仕事が忙しすぎて3時間睡眠が続いている」などの特殊事情がある場合はありますが、それでもやはりそれらが単体で頭痛の原因となるかと問われると、まずは頭痛の診療を開始してみて判断することが一般的です。

例えば40人の月経関連片頭痛の患者に対して、抗CGRP抗体関連薬と呼ばれる日本では2021年以降に使用できるようになった薬剤を投与したところ、月平均頭痛日数が5日から2日に減少し、疼痛も改善し、頭痛の持続時間も平均24時間から8時間に減少した上、痛み止めへの反応率も42.5%から95%に増加したという研究があります[2]。

この場合、患者様はご自身で「月経の頭痛だから仕方ない」とお考えであった可能性もあるはずですし、頭痛を専門としない医師であればひょっとすると「やむを得ないこと」と判断してその都度の痛み止めの内服での対応に留まっていたかもしれません。適切に治療すればその頭痛は半分以下になる可能性があるのにもかかわらず、です。

いかに頭痛診療で「頭痛はあって当たり前」という考え方が適切でないかがよく分かる研究です。

また、この10年間で頭痛診療が到達できるようになった位置がよく分かる研究でもあります。

頭痛があって当たり前であるという考え方から卒業し、頭痛は病気であるという当たり前の認識を持つことが治療の第一歩となります。

人類は遙か昔から片頭痛を知っていた

片山宗一先生の「片頭痛の歴史」という記事[3]によると、人類が片頭痛を最初に記録したのは紀元前3000年のバビロニアだったということです。その後2世紀にGalenusが現在の「片頭痛」に繋がる名称である「Hemicrania (Hemi: 片方の, Crania: 頭痛)」と名付け、これが訛ったり省略されたりした結果18世紀に現在使用されている「migraine」という英語での名称となったということです。

日本でも例えば芥川龍之介が遺稿である「歯車」でくるくる回る歯車のようなものが見えた後に頭痛を経験していたことを記載しているなど[4]、人類は長らく片頭痛に苦しめられてきました。

「偏頭痛」という表現を見ることがありますが、1500年代に偏頭痛と記載していたとのこともあり、また、中国では伝統的に偏頭痛と記載することから、現在は広辞苑も片頭痛、偏頭痛の両方を記載しているようです(伝聞であるため引用は付記しません)。

しかし国際頭痛分類第3β版の日本語版[5]では「片頭痛」のみが採用されたことから、医学に関わるところで「偏頭痛」と記載することは今ではありません。一方で一般の方が「偏頭痛」という表現をお使いになるのは誤りではありません。

昔考えられていた片頭痛の原因 – 「血管の頭痛」説の時代

片頭痛はなぜ起きるのでしょうか。

まずは症状から考えていきましょう。

片頭痛の診断基準に関わる性質を列挙すると、「片側の」、「拍動するような」、「強い頭痛」で、「日常的な動作で悪化し」、「吐き気や嘔吐を伴い」、「痛い間は光や音に敏感になる」ということになります。

また、片頭痛の患者様の一部には「ギザギザのものが見える」、「キラキラしたものが見える」、「見えづらい領域が出てくる」、「視界が歪む」、「目の焦点が合わなくなる」などの視覚的な前兆(閃輝暗点と言います)がある方もいらっしゃいます。

拍動するような痛みであるため古くから血管は原因の一つとして考えられていましたし、吐き気や光や音に過敏になる性質や閃輝暗点の存在は神経系の関与が疑われておりました。

一方で古くから痛みと同じ側の頚動脈を圧迫すると痛みが改善することが知られていましたので、どちらかというと血管の方が原因としては重く考えられていたのかもしれません。

1938年にエルゴタミンという薬が発売されました。

この薬は血管を収縮させる性質を持ちますが、これが片頭痛の発作に有効であることがわかってきました。

これを受けて「血管が収縮すれば前兆(閃輝暗点)が起き、その後血管が拡張すると頭痛が生じる」という「血管仮説」が提唱されました[6]。

時代が下ると、実際に脳血流を測定できるようになります。この血管仮説を検証する動きが起きました。

1990年に片頭痛発作の際にどのように脳血流が変化するか観察した研究が発表されます[7]。

この研究では、頭痛と関連して後方の脳の血流が低下し、閃輝暗点の発生と関連していることがわかりました。一方でその後に脳の血流は増加するのですが、そのタイミングは頭痛とは関連しないということも判明しました。血管仮説が前兆の部分では確からしいと思われたものの、頭痛発症の部分では否定されたことになります。

更に時代が下ると、MRIという機械を用いて実際に脳の血管そのものをある程度見ることができるようになりました。このMRIを用いて前兆のない片頭痛の頭痛発作中に血管の径を測定してみたところ、血管収縮は確認出来ず、内頚動脈系の血管がわずかに拡張したのみとの結果が得られました[8]。この頃は片頭痛発作に関わる血管は外頚動脈系と考えられていたため、血管が異なることになります。

血管仮説は正しいところもあるのでしょうが、一方で片頭痛の病態を完全に説明しているとも言えない様子です。

見えてきた片頭痛の正体

1984年にMoskowitz先生が新しい仮説を提唱されました[9]。

脳を覆う硬膜という膜がありますが、この膜には中硬膜動脈という血管が走っています。この血管の周囲に三叉神経の末端の枝があることがわかっておりました。

さて、何らかのきっかけでこの三叉神経が活動してしまうと、神経の末端から血管に向けてSubstance Pと呼ばれる物質が放出されることもわかっておりました。

実はこのSubstance Pは血管を拡張させ、痛みの物質が血管内から染み出るのを助ける効果があるのです(神経原性炎症と言います)。

もしかしてこのSubstance Pを含む炎症性物質が片頭痛の原因物質なのではないか―――というのがMoskowitz先生の仮説です。

初めて血管と神経とが繋がった瞬間でした。

この説のことを「三叉神経血管説」と呼びます。

さて、本当にSubstance Pは犯人なのでしょうか。

片頭痛の発作中に片頭痛と同じ側の脳から近い静脈(外頚静脈)から血を採取し、同じタイミングで脳から遠い静脈から取った血とSubstance Pの濃度を比較するという研究が行われました[10]。

期待に反してこの研究では外頚静脈血でのSubstance Pの濃度上昇は観察されませんでした。Substance Pだけではなく、様々な物質についても同様でしたが、一つだけ濃度が上昇していた物質がありました。

CGRP (Calcitonin Gene-Related Peptide)という物質です。これも炎症性物質の一つでした。

もしかして見つけたのではないでしょうか。

2002年に衝撃的な論文が発表されました。

この論文では9人の前兆のない片頭痛の患者に対してこのCGRPを直接投与するという実験の結果が示されました[11]。研究倫理が進んだ現在では極めて困難な研究です。

しかし結果は劇的でした。9人とも12時間以内に全員が頭痛を発症したのです。そのうち8人はCGRPを投与してから40分以内に頭痛が生じました。一方で偽薬を投与した方については頭痛が生じたのは1人のみだったのです。

CGRPが犯人の一人であると特定された瞬間です。

これ以降、CGRPをターゲットとした研究が盛んに行われることになります。

初期の治療

当初の治療はエルゴタミン、そして日本では2000年に発売されたスマトリプタンという薬を皮切りとしたトリプタン系と呼ばれる薬による治療が中心でした。

こうした薬剤は頭痛発作が生じたときに服用すると頭痛を改善する効果があります。

このことは動物実験やヒトを対象とした試験でも確認されました。

1993年に行われた研究では、片頭痛の動物モデルとしてネコの三叉神経を刺激すると脳血流とCGRP濃度とが増加しモデルとして適切であることが確認されました。そこでこのモデルを用いて片頭痛を起こすと、頭痛が起きている間に増加した脳血流やCGRPの濃度がスマトリプタンやエルゴタミンの投与でいずれも減少することが確認されました。また、実際の片頭痛発作を起こした患者に対してスマトリプタンやエルゴタミンを投与すると頭痛は改善し、CGRPの血中濃度も正常化することが確認されました[12]。

特にスマトリプタンについてはその後「トリプタン系」と呼ばれる同種薬が数多く登場しました。これらの薬は三叉神経や血管壁にあるセロトニンと呼ばれる物質に対する受容体を刺激することでCGRPの放出を抑えるといわれます。つまり、これらは「CGRPを出させなくする薬」と言えます。

とても効果的な薬剤ではあるのですが、大きな問題が2つありました。

頭痛が起きてからしか使えないことと、使い過ぎるとどうやら別の頭痛を来してしまうことです。

この使い過ぎることで起きてくる頭痛を薬剤使用過多による頭痛(Medication Overuse Headache, MOH)と呼びます。

つまり頭痛の回数が多い片頭痛の患者様は、痛いからトリプタン系薬剤を内服する回数が多くなり、今度は薬剤使用過多による頭痛も合併して頭痛が更に酷くなってしまう負のスパイラルに入ることになります。

頭痛の頻度自体を減らす予防薬が必要だということになりました。

昔の予防治療は有効・・・でも限界も大きかった

予防薬を探す上で、もう一度片頭痛が起きるメカニズムについて考えてみる必要があります。

これまでの研究から片頭痛はCGRPが放出されるのが原因なのだとすれば、そもそもCGRPはなぜ放出されるのかという新たな疑問がわいてきます。

三叉神経が作動すると放出されるのであれば、なぜ作動するのでしょうか。

この作動を止めることができればCGRPは放出されず、片頭痛は起こらなくなるのではないでしょうか。

さて、ここでお話は一見関係ない閃輝暗点の研究に飛びます。

1941年にLashleyが自身の閃輝暗点が徐々に広がる速度から、分速3mmという遅いスピードで広がっていく脳波があるのではないかという仮説を提唱しました[13]。

この仮説で提唱された脳波の異常は1944年にLeaoがウサギの脳を電気刺激しててんかん発作波を生じる研究中に偶然発見し、2本の論文にまとめました[14, 15]。

ウサギの前頭葉を電気刺激するとそれまで活動的であった脳波が抑制され、この抑制が徐々に後頭葉まで広がっていったのです。

ウサギの数cmしかない脳ですが、前頭葉から後頭葉まで実に3分40秒かかりました。また、この脳波の抑制が起きた後に血管が拡張する様子が観察されました。

この脳波の抑制が広がっていく様子はCortical Spreading Depression(CSD)と名付けられました。

片頭痛の血管仮説をあたかも追うような結果です。

脳血流を観察するfunctional MRI (fMRI)という手法が開発されてから、これを用いて閃輝暗点が生じているときの脳血流を観察する研究が行われました[16]。

この研究では視覚を司る脳の領域である後頭葉の視覚野という場所で、秒速3.5mmという遅いスピードで脳血流の低下が広がっていく様子が観察されました。

このこともあり、恐らく閃輝暗点の発生にはCSDが関連しているのではないかという意見が主流となりました。

三叉神経血管説を提唱されたMoskowitz先生は三叉神経血管説の提唱から実に41年後である2025年にこうした知見を総合され、新たな論文を発表されました[17]。

この論文ではCSDにより刺激された神経細胞からCGRP等の物質が放出され、このCGRP等が脳脊髄液に蓄積して三叉神経終末に到達し、一定の濃度以上となることで痛みが出るという新たな仮説が提唱されました。

さて、脳波の異常と言えば我々が想像するのはてんかんという病気です。

それならてんかんの薬が使えるのではないかということから抗てんかん薬であるバルプロ酸という薬が、CSDの開始を抑制できるかもしれないということからカルシウム拮抗薬であるロメリジンという薬が、刺激をなるべく脳内に入れないという観点から抗うつ薬であるアミトリプチリンが、といったように、堰を切ったようにこれまで他の疾患で使用されていた薬が片頭痛の予防に有効であることが判明し、次々に片頭痛の予防に使われるようになりました。

これらの薬を場合によっては多剤併用することにより、片頭痛発作が生じる頻度をある程度押さえ込むことに成功しました。

2021年に発表された頭痛の診療ガイドラインでは、片頭痛予防療法の目標として月の頭痛日数の半減が掲げられました[18]。

しかし・・・「半減か」・・・というのが正直な患者様の感想ではないでしょうか。

もちろん減ること自体は喜ばしくても、やはり消失を望まれるのは仕方のないことだと思うのです。

より片頭痛に対して有効性の高い薬が必要となります。

片頭痛に特化した予防薬の登場

「片頭痛の原因物質がCGRPとわかったのであれば、直接このCGRPを攻撃する薬があればよいのではないか」と思われた方も多いと思います。

まさにその通りで、このコンセプトで作られた薬(CGRP関連薬といいます)が海外では2018年から、日本では2021年から使用できるようになりはじめました。

片頭痛に特化した予防薬というわけです。

結果は衝撃的でした。どの薬も片頭痛患者の6割程度で平均頭痛日数が半分以下に、そのうち1割程度に至っては頭痛が消失する結果をたたき出しているのです[192021]。副作用はごく軽度のものが1割程度であることが多く、つまり「これまでの予防薬より予防効果が強く、副作用が少ない」を達成できたことになります。

まさに時代が変わりました。

日本でのCGRP関連薬はこれまで全て注射薬でしたが、2025年12月16日からは飲み薬も使用できるようになり、選択の幅が広がっています(ただし飲み薬で注射薬と同等の予防効果が得られるかどうかは未だに定まっていません)。

当院でも積極的にこれらの薬を導入しておりますが、困った問題があります。

特に頭痛に長く苦しまれていた患者様に多いのですが、「頭痛がない状態を想像できない」のです。それがどんなに楽な状態か、どれほど頭痛がご自身の人生に影響を与えていたのかを、頭痛に苦しめられてきた長期間で忘れてしまうのです。

その結果、「頭痛はあるけれども大したことはない」、「そこまで困っていない」と仰る患者様の比率が非常に高まります。各種の頭痛の評価指標では「重症」と判定されているのにもかかわらず、です。ご自身にその気がなければ、改善させることはできません。

私たちはCGRP関連薬による予防治療を開始して1ヶ月後の外来に晴れやかな顔でお越しになる患者様をたくさん経験しておりますから、まるで美味しい料理を、それを食べたことのない、食べず嫌いの方に勧めるような難しさやもどかしさを感じることが多いです。

CGRP関連薬の有効性や使用方法については新たな知見が得られるごとに変ってきています。例えば米国頭痛学会は2024年に声明を出しました[22]。これまでの治療ではCGRP関連薬は抗てんかん薬などのこれまでの薬剤による治療を行っても頭痛が多い場合にのみ使用することとなっておりましたが、この声明では片頭痛の予防治療として最初からCGRP関連薬の使用を検討するように推奨が変更されました。

これはどうやら頭痛日数が多い状態は片頭痛の悪化の因子である[23]と共に、CGRP関連薬は片頭痛が悪化して慢性化する前の投与の方が慢性化してからの投与よりも治療効果が高い[24, 25]ことがわかってきたからです。

こうした世界的な流れを受け、日本頭痛学会でも2026年にCGRP関連薬を片頭痛予防治療の第一選択薬として使用することを推奨するに至っています[26]。

厚生労働省は現在第一選択薬として注射薬のCGRP関連薬を使用することを認めてはいないものの、2025年12月から発売された内服薬は初期から使用可能であるなど、頭痛診療は文字通り日々更新されています(一方で内服薬を初期から使用するのが良いかどうかについてはまた別の問題があります(後述))。

また、CGRP関連薬が有効であった場合の投与期間についても大きく変化しています。高価な薬剤である事もあって当初は期間を短めに使用する場合が多かったのですが、2022年のヨーロッパ頭痛学会のガイドラインでは最低でも12-18ヶ月は使用を継続するように推奨が改められました[27]。国際頭痛学会も2024年の改訂で少なくとも12ヶ月は継続し、片頭痛日数が月に4日未満となる状態が3ヶ月以上継続する場合を一つの目安とするよう推奨が改められました[28]。

これらは、12ヶ月投与後に中止すると3ヶ月後に頭痛日数が増加する報告[29]がある一方、1年ごとに1ヶ月ずつの休薬期間をおく計画での研究を見るとこの休薬期間中の頭痛の再燃率はCGRP関連薬の継続年数が長くなるほど減少する可能性が高いことも影響しています[30]。

元々CGRP関連薬は長く使えば使うほど有効性が増加することが様々な研究で報告されている[19, 30]こともあり、全体として最低でも12-18ヶ月は使用した方が有効性を高め再発率を低下させるという理解で良いということになりそうです。

当院では1年から数年程度の一定期間はしっかりとこうした薬剤を使い十分に頭痛が少ない状態を達成した後に離脱し、薬がなくても頭痛が少ない状態を維持できるようにして頭痛外来を卒業することを最終目標としています。既存の薬剤で半減はした、しかしそれでも多い頭痛を抱えながら投薬を10年など長期にわたって継続することは人生に対して負の影響が非常に大きいと考えるのです。

さて、CGRP関連薬は全体として価格が高いです。

1ヶ月の全体の薬価が大体4万円程度ですので、受診料などを含めると自己負担が3割の患者様で1ヶ月に1万5千円程度がかかることになります。

費用について、例えば東京都内の高校生であれば医療費補助で無料となりますし、大学生であれば生協などで補助がある場合があります。補助の内容などは補助の有無を含めて各大学で大幅に異なりますので、それぞれご確認下さい。

社会人となっても、ご所属の健康保険組合によっては付加給付制度を設けていることがあります。一定以上の医療費の自己負担が生じた場合は基準金額を超過した分を補助してもらえる制度ですが、こちらについても制度の有無のレベルから健康保険組合によって異なります。もし補助がある場合、例えばCGRP関連薬の使用により非常に安定しているのであれば3ヶ月分の処方を行うことによりこの補助を使用できるかもしれませんので、ご相談ください。

痛いときの治療の変化

頭痛が酷いときに痛み止めを使います。

しかし、月に10日以上/15日以上使用すると薬剤使用過多による頭痛となるリスクがありますし、一旦薬剤使用過多による頭痛となると治療方法は「原因薬剤の中止」のみです[18]。

こうなると「痛み止めを飲みたくても飲んではいけない」ということになり、患者様は非常につらい状況に陥ります。

このリスク避けるという観点から、これまでの頭痛治療においては「痛み止めが頭痛を引き起こすようになるので、痛み止めの使用はなるべく我慢してください」という指導が非常に多かったのです。

この状況が2024年に大きく変化しました。

片頭痛患者で適切な痛み止めが選択されていなかったり、痛み止めの使用が不十分だったり、適切なタイミングで使用していなかったりすると、片頭痛が悪化し月に15日以上となるリスクが上がってしまうことが示唆されたのです[31]。

この論文はMedication Overuse Headache(薬剤使用過多による頭痛)と対比するように、Medication “Underuse” Headache (薬剤使用過少による頭痛と訳しておきます)というタイトルがつけられています。

つまり、痛み止めの使用は多くても少なくてもいけない、種類も適切でないといけない、使用するタイミングも適切でないと頭痛が悪化する可能性があることになりました。

言い換えれば、片頭痛に対して漫然と市販薬を使用したり、痛みが酷くなってから使用したり、我慢してしまうことは避けるべきだということですが、これは従来の頭痛診療で行われてきた指導方針と大きく異なります。

それでは、この研究結果を踏まえて適切な方針はどうなるのでしょうか。

答えは、「予防薬をきちんと使用して頭痛の頻度を下げ、少なくなった頭痛についてはしっかりと痛み止めを使う」です。

この点で予防治療の重要性が再認識されたのです。

さて一方で、痛み止めに使用する薬剤の進歩はないのでしょうか。

もちろんあります。

2022年にlasmiditan(レイボー®)という薬が発売となりました。この薬はこれまでのトリプタン系の薬に似ている仕組みで有効となります。

つまり三叉神経の終末でCGRPが放出されるのを防ぐ薬なのですが、トリプタン系薬とは異なる点が2箇所あります。一つ目は薬の分子の大きさが小さいことでより脳細胞そのものに作用する点、もう一つは血管系に対する作用をほとんど持たない点です。

実はトリプタン系の薬剤はエルゴタミンと同じく血管収縮薬でもあることから、血管が細くなるような疾患を持つ患者様には使用できないという欠点がありました。症状から片頭痛が疑われたとしても頭蓋内の血管が細い場合もあり、MRIで血管を評価する前に処方するのは危険性が比較的高かったのです。

lasmiditan(レイボー®)はこの点を解決しました。血管収縮作用をほとんど持たないことから、MRIで血管の評価を行う前に投与したとしても、危険性はそこまで大きくないことが予想されたのです。

効果としては服用後2時間程度でおよそ3割の患者様で頭痛が消失し、8割の患者様で頭痛が改善するという結果が出ています[32]。

一方で中枢神経系によく移行するということから、20-40%にめまいや眠気が出る場合があるため、特に初回に服用する際には注意が必要です。

当院では初回に服用する場合は「痛くて動けないとき」か「寝る直前」かにするのが安全であると指導しております。一方で複数回服用するとこうした副作用が減少する報告もある[33]ため、副作用があっても数回は使用することをお勧めしています。

これは、lasmiditan(レイボー®)には24時間以内の頭痛再発予防効果があるかもしれないという報告[34, 35]があるためです。

特に月経関連の片頭痛については頭痛が起きる日が月経期にまとまる傾向が強いところ、24時間以内の頭痛再発予防効果が報告されている[36]ため、頭痛薬使用自体を減らせる可能性があり有用かもしれません。

これまで度々登場してきたCGRP関連薬についても、ついに急性期治療(痛み止め)としての使用も保険診療で認められる薬剤が2025年12月に発売されました。

処方可能になってから間もないため感覚的な評価にはなりますが、トリプタン系の薬剤やlasmiditan(レイボー®)とは効き方が若干異なり、いつの間にか頭痛が消えるよう感じがすると仰る患者様が多いような気がします。また、副作用は少なくとも多くはない様子です。この辺りについては今後も市販後調査などを追っていく必要があります。

更に新しい薬たちの登場とこれまでの薬との関係

CGRP関連薬は現在のところ2つの仕組みに分類できます。

一つ目はCGRPの分子自体を攻撃する薬(リガンド抗体薬)であり、もう一つはCGRPが痛みのスイッチとも言うべき受容体に結合するのを防ぐ薬(受容体標的薬)です。

受容体標的薬は受容体にくっついて受容体を働けなくする薬(受容体抗体薬)と受容体にフタをしてCGRPが結合するのをブロックする薬(受容体拮抗薬)とに分かれます。

リガンド抗体薬としてはgalcanezumab(エムガルティ®)とfremanezumab(アジョビ®)が、受容体標的薬としてはerenumab(アイモビーグ®)(受容体抗体薬)と2025年12月に発売となったrimegepant(ナルティーク®)(受容体拮抗薬)が使用可能です。このうちrimegepant(ナルティーク®)のみが内服薬であり、最初から予防治療薬として使用すること、及び急性期治療薬としての使用が認められています。rimegepant(ナルティーク®)については同様の薬剤が今後も発売されますが、まとめてgepantと呼称されることが多いです。

それでは、片頭痛と診断した全員にrimegepant(ナルティーク®)を最初から投与すれば良いのでしょうか。

話はそう簡単ではありません。

薬の仕組みから確認してみましょう。

rimegepant(ナルティーク®)はCGRPが痛みのスイッチともいうべき受容体に結合することを防ぐ薬ですが、CGRPが押す痛みのスイッチは一つではありません。CGRP受容体に加えてアミリンという分子の受容体にも結合し、痛みを引き起こすのです。ところがrimegepant(ナルティーク®)はこのアミリン受容体に対する効果が弱い可能性があるという報告があります[37]。

つまり、この薬はCGRPの押す痛みスイッチの全てをブロックできるわけではないのです。

一方のCGRPという分子自体を直接攻撃するリガンド抗体薬についてはどうでしょうか。

例えばgalcanezumab(エムガルティ®)では、CGRPのうち不活化できるのは61%程度に留まるという研究があります[38]。この研究はシミュレーションですから割合は不正確である可能性がありますが、大切なことは「CGRPの100%を攻撃できるわけではない」ということです。どうしても残ってしまうCGRPがあるのです。

それなら2剤を同時に使えば良いではないかと言われるかもしれません。

この治療法をdual CGRP blockade therapyと呼称することがありますが、これには2つのパターンがあります。

まず一つ目は普段はリガンド抗体薬を使用し、痛みが出たときだけ受容体拮抗薬を使用する方法であり、二つ目はリガンド抗体薬と受容体拮抗薬との双方を予防治療に使用する方法(dual preventive blockade)です。

まず、普段はリガンド抗体薬を使用して痛みが出たときだけ受容体拮抗薬を内服する方針について、現在はまだ効果を論じるのではなく、「安全性は大丈夫そうだ」というレベルに留まっています[39]。

この治療法は日本の保険診療上も合理的です。

普段はgalcanezumab(エムガルティ®)とfremanezumab(アジョビ®)を使用し、頭痛が生じたときにrimegepant(ナルティーク®)を服用するという方法は現在の保険診療でも可能ですし、rimegepantの内服回数によっては自己負担額の増加をある程度抑えられます。

一方のdual preventive blockadeについては、有望ではあるものの現時点で安全性や有効性に対する大規模な研究はなく、これから検証が始まる領域です[40]。一方でリガンド抗体薬と受容体拮抗薬との併用による予防療法は極めて高価な治療となりますので、有効であったとしてもどこまで患者様が望まれるかという問題も大きいです。

さて、安全性が高く施行できるdual CGRP blockade therapyとして普段はgalcanezumab(エムガルティ®)とfremanezumab(アジョビ®)を使用し、頭痛が生じたときにrimegepant(ナルティーク®)を服用するという方法を行おうとする場合、特に保険診療上は「最初からrimegepantを使用する」という戦略との相性が悪くなります。

保険診療ではgalcanezumab(エムガルティ®)やfremanezumab(アジョビ®)の使用について、各薬剤の最適使用推進ガイドラインで「本邦で既承認の発症抑制薬(プロプラノロール塩酸塩、バルプロ酸ナトリウム、ロメリジン塩酸塩等)による治療を行っても月に4日以上の頭痛がある場合にのみ使用すること」と定められています。この「既承認の発症抑制薬」にrimegepant(ナルティーク®)は含められない可能性が高いです。

それでは、rimegepant(ナルティーク®)のみで治療を行ってしまうのはどうでしょうか。

言い換えれば、受容体拮抗薬はリガンド抗体薬と同等の効果を持つのでしょうか。

この質問に対する答えはまだ揺れています。

例えば頭痛発作が月に15日未満の片頭痛に対する研究では、galcanezumab(エムガルティ®)とrimegepant(ナルティーク®)との間に効果の大きな差はありませんでした[41]。

しかし一方で、1ヶ月の頭痛日数が50%以上減少した割合については、リガンド抗体薬がgepant(ナルティーク®など)でやや不利である結果[42]もあります。

更に、元々受容体標的薬であるためgepant(ナルティーク®など)と作用点がほぼ同じである受容体抗体薬(erenumab(アイモビーグ®))は、リガンド抗体薬と比較して中止後に悪化するのが早い可能性が報告されており[43]、erenumab(アイモビーグ®)単体でも52週間投与終了後31%が4週間以内の再治療が必要であったと報告されています[44]。

以上をまとめると、「リガンド抗体薬、受容体拮抗薬双方の有効性は実証されているものの、受容体拮抗薬はひょっとするとリガンド抗体薬と同等とまでは言えないかもしれない」というのが現状でしょう。

現代の片頭痛診療のポイント

これまで片頭痛の治療を概説してきました。

難しいところもあったかもしれませんが、ざっくりとまとめてしまうのであれば「片頭痛診療においてはCGRP関連薬をいかに早く導入するかという側面が強くなっている」ということです。

導入の方法や薬剤の選択については様々に検討する必要がある事項はありますが、どの薬剤であっても有効性は高く、薬剤間の差異よりもCGRP関連薬投与の有無による差異の方がはるかに大きいことは間違いないのです。

医療機関ごとにCGRP関連薬に到達するまでの戦略や薬剤の選択は異なるでしょうが、一方で標準的な片頭痛治療も定まってきているとは言えます。

また、片頭痛には鉄欠乏や睡眠時無呼吸症候群などの片頭痛を悪化させる因子も数多く存在します。CGRP関連薬による治療を行ってもなお頭痛が多く残る場合、もう一度頭痛診断に立ち返り、こうした因子を検討することもまた非常に重要な事項です。

当院ではCGRP関連薬の導入はもちろん、幅広く片頭痛やその関連疾患、片頭痛を悪化させる疾患に対する治療を行っておりますので、ご相談ください。

片頭痛と決めつけるのは危険

長々と片頭痛の治療についての説明を行ってきました。

しかしこの説明は片頭痛と診断された後での話であることに大きな注意を払う必要があります。

片頭痛の診断基準は基本的に症状からですが、「他の頭痛ではない」ことが大前提となります。

例えばもやもや病や椎骨動脈解離、可逆性脳血管攣縮症候群など、片頭痛と似たような頭痛を来す危険な頭痛(二次性頭痛といいます)は数多く存在します。

このため、CTやMRI、血液検査などでこの二次性頭痛を否定するところから頭痛の診断は始まります。

この姿勢は非常に大切です。

例えば使用する薬についても、トリプタン系の薬剤は血管収縮薬ですから、動脈に細いところがあるような方や動脈瘤があるような方には基本的に使用を避けた方が良いでしょう。しかし、それはMRIを撮像していなければわからないのです。

症状のみをもって片頭痛と診断し安易に処方してしまうと思わぬ結果を招いてしまうことがあるため、片頭痛以外の頭痛の除外は本当に慎重に行う必要があります。

よく「前の医療機関でCTを撮ったけども異常がなかった」、「MRIでも異常はなかった」とお話になる患者様がいらっしゃいます。こうした患者様は「画像での異常がないのだから病気ではないのだろう」とお考えであることが多いように思いますが、画像での異常がないことこそ片頭痛診断の前提の一つなのだということを我々医療従事者側は肝に銘じており、患者様にもこのことは是非知っておいてほしいのです。

まとめ

片頭痛の歴史や診療について、理解は深まったでしょうか。

ここ10年で片頭痛治療は大きく変化してきており、現在は更なる変化のまっただ中にいます。ついていくのが大変ではありますが、可能な限り最新の知識や薬剤を用いて治療を行うことが私たちの使命でもあります。

頭痛半減で満足していた時代から、頭痛をなるべく消失まで導く時代に変りつつあります。頭痛診療のスピード感もこれまでのように十年以上の長期にわたりも決まった薬を飲み続けるものから、1年から数年の間に効果的な薬剤を次々に投与して短期間で離脱するように、かなり上昇しています。

これからも新薬の登場予定はひしめき合っており、このスピードはさらに速まることでしょう。

皆様の片頭痛の理解の一助になれば幸いです。

当院では片頭痛以外にも幅広く頭痛や脳神経疾患について受けいれておりますので、お困りの方は是非受診してください。

引用文献

  1. Hirata, K., et al., Comprehensive population-based survey of migraine in Japan: results of the ObserVational Survey of the Epidemiology, tReatment, and Care Of MigrainE (OVERCOME [Japan]) study. Curr Med Res Opin, 2021. 37(11): p. 1945–1955.
  2. Silvestro, M., et al., Effectiveness and Safety of CGRP-mAbs in Menstrual-Related Migraine: A Real-World Experience. Pain Ther, 2021. 10(2): p. 1203–1214.
  3. 片山宗一, 片頭痛の歴史. 医学のあゆみ, 2005. 215(14): p. 1004–1008.
  4. 芥川龍之介, 歯車, in 文藝春秋. 1927.
  5. 日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会, 国際頭痛分類第3版beta版. 2014: 東京: 医学書院.
  6. GRAHAM, J.R. and H.G. WOLFF, MECHANISM OF MIGRAINE HEADACHE AND ACTION OF ERGOTAMINE TARTRATE. Archives of Neurology & Psychiatry, 1938. 39(4): p. 737–763.
  7. Olesen, J., et al., Timing and topography of cerebral blood flow, aura, and headache during migraine attacks. Ann Neurol, 1990. 28(6): p. 791–8.
  8. Amin, F.M., et al., Magnetic resonance angiography of intracranial and extracranial arteries in patients with spontaneous migraine without aura: a cross-sectional study. Lancet Neurol, 2013. 12(5): p. 454–61.
  9. Moskowitz, M.A., The neurobiology of vascular head pain. Ann Neurol, 1984. 16(2): p. 157–68.
  10. Goadsby, P.J., L. Edvinsson, and R. Ekman, Vasoactive peptide release in the extracerebral circulation of humans during migraine headache. Ann Neurol, 1990. 28(2): p. 183–7.
  11. Lassen, L.H., et al., CGRP may play a causative role in migraine. Cephalalgia, 2002. 22(1): p. 54–61.
  12. Goadsby, P.J. and L. Edvinsson, The trigeminovascular system and migraine: studies characterizing cerebrovascular and neuropeptide changes seen in humans and cats. Ann Neurol, 1993. 33(1): p. 48–56.
  13. LASHLEY, K.S., PATTERNS OF CEREBRAL INTEGRATION INDICATED BY THE SCOTOMAS OF MIGRAINE. Archives of Neurology & Psychiatry, 1941. 46(2): p. 331–339.
  14. Leao, A.A.P., SPREADING DEPRESSION OF ACTIVITY IN THE CEREBRAL CORTEX. Journal of Neurophysiology, 1944. 7(6): p. 359–390.
  15. Leao, A.A.P., PIAL CIRCULATION AND SPREADING DEPRESSION OF ACTIVITY IN THE CEREBRAL CORTEX. Journal of Neurophysiology, 1944. 7(6): p. 391–396.
  16. Hadjikhani, N., et al., Mechanisms of migraine aura revealed by functional MRI in human visual cortex. Proc Natl Acad Sci U S A, 2001. 98(8): p. 4687–92.
  17. Moskowitz, M.A., Rethinking migraine with aura: Why cortical spreading depolarization (depression), not aura, causes headaches. Cephalalgia, 2025. 45(9): p. 3331024251370629.
  18. 頭痛の診療ガイドライン作成委員会, 頭痛の診療ガイドライン2021. 2021: 医学書院. 202.
  19. Suzuki, K., et al., A Real-World Study of CGRP Monoclonal Antibodies for Migraine: Long-Term Effectiveness and Treatment Adherence. Eur J Neurol, 2026. 33(3): p. e70562.
  20. Saccà, F., et al., A head-to-head observational cohort study on the efficacy and safety of monoclonal antibodies against calcitonin gene-related peptide for chronic and episodic migraine. Headache, 2023. 63(6): p. 788–794.
  21. Chase, B.A., et al., Characteristics associated with response to subcutaneously administered anti-CGRP monoclonal antibody medications in a real-world community cohort of persons living with migraine: A retrospective clinical and genetic study. Headache, 2024. 64(1): p. 68–92.
  22. Charles, A.C., et al., Calcitonin gene-related peptide-targeting therapies are a first-line option for the prevention of migraine: An American Headache Society position statement update. Headache, 2024. 64(4): p. 333–341.
  23. Buse, D.C., et al., Migraine Progression: A Systematic Review. Headache, 2019. 59(3): p. 306–338.
  24. Goadsby, P.J., et al., Long-term safety, tolerability, and efficacy of fremanezumab in migraine: A randomized study. Neurology, 2020. 95(18): p. e2487–e2499.
  25. Citrome, L., et al., Benefit-Risk Assessment of Galcanezumab Versus Placebo for the Treatment of Episodic and Chronic Migraine Using the Metrics of Number Needed to Treat and Number Needed to Harm. Adv Ther, 2021. 38(8): p. 4442–4460.
  26. 成人の片頭痛予防療法におけるカルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP) 関連抗体薬の使用に関する日本頭痛学会のポジションステートメント. 日本頭痛学会誌, 2026. 52(3): p. 493–497.
  27. Sacco, S., et al., European Headache Federation guideline on the use of monoclonal antibodies targeting the calcitonin gene related peptide pathway for migraine prevention – 2022 update. J Headache Pain, 2022. 23(1): p. 67.
  28. Puledda, F., et al., International Headache Society Global Practice Recommendations for Preventive Pharmacological Treatment of Migraine. Cephalalgia, 2024. 44(9): p. 3331024241269735.
  29. Vernieri, F., et al., Discontinuing monoclonal antibodies targeting CGRP pathway after one-year treatment: an observational longitudinal cohort study. J Headache Pain, 2021. 22(1): p. 154.
  30. Barbanti, P., et al., Three-year treatment with anti-CGRP monoclonal antibodies modifies migraine course: the prospective, multicenter I-GRAINE study. J Neurol, 2025. 272(2): p. 170.
  31. Rattanawong, W., A. Rapoport, and A. Srikiatkhachorn, Medication “underuse” headache. Cephalalgia, 2024. 44(4): p. 3331024241245658.
  32. Sakai, F., et al., Phase 2 randomized placebo-controlled study of lasmiditan for the acute treatment of migraine in Japanese patients. Headache, 2021. 61(5): p. 755–765.
  33. Tassorelli, C., et al., Safety findings from CENTURION, a phase 3 consistency study of lasmiditan for the acute treatment of migraine. J Headache Pain, 2021. 22(1): p. 132.
  34. Doty, E.G., et al., Sustained responses to lasmiditan: Results from post-hoc analyses of two Phase 3 randomized clinical trials for acute treatment of migraine. Cephalalgia, 2019. 39(12): p. 1569–1576.
  35. Matsumori, Y., et al., Rapid Onset and Sustained Efficacy of Lasmiditan Among Japanese Patients with Migraine: Prespecified Analyses of a Randomized Controlled Trial. Neurol Ther, 2022. 11(4): p. 1721–1734.
  36. MacGregor, E.A., et al., Efficacy of lasmiditan for the acute treatment of perimenstrual migraine. Cephalalgia, 2022. 42(14): p. 1467–1475.
  37. Pan, K.S., et al., Antagonism of CGRP Signaling by Rimegepant at Two Receptors. Front Pharmacol, 2020. 11: p. 1240.
  38. Kielbasa, W. and D.L. Helton, A new era for migraine: Pharmacokinetic and pharmacodynamic insights into monoclonal antibodies with a focus on galcanezumab, an anti-CGRP antibody. Cephalalgia, 2019. 39(10): p. 1284–1297.
  39. Alsaadi, T., et al., Safety and Tolerability of Combining CGRP Monoclonal Antibodies with Gepants in Patients with Migraine: A Retrospective Study. Neurol Ther, 2024. 13(2): p. 465–473.
  40. Pellesi, L., et al., Combining treatments for migraine prophylaxis: the state-of-the-art. J Headache Pain, 2024. 25(1): p. 214.
  41. Schwedt, T.J., et al., Comparing the Efficacy and Safety of Galcanezumab Versus Rimegepant for Prevention of Episodic Migraine: Results from a Randomized, Controlled Clinical Trial. Neurol Ther, 2024. 13(1): p. 85–105.
  42. Haghdoost, F., et al., Evaluating the efficacy of CGRP mAbs and gepants for the preventive treatment of migraine: A systematic review and network meta-analysis of phase 3 randomised controlled trials. Cephalalgia, 2023. 43(4): p. 3331024231159366.
  43. Raffaelli, B., et al., Migraine evolution after the cessation of CGRP(-receptor) antibody prophylaxis: a prospective, longitudinal cohort study. Cephalalgia, 2022. 42(4-5): p. 326–334.
  44. De Matteis, E., et al., Early outcomes of migraine after erenumab discontinuation: data from a real-life setting. Neurol Sci, 2021. 42(8): p. 3297–3303.